ダイカスト金型を使用した場合には、次のような利点があります。
ダイカストは複雑な形状の製品を、一工程で量産することができます。ただしアンダーカットのある製品はコストが非常に高くなりますので、一般的にはアンダーカットのないように設計する方がよいでしょう。
他の鋳物に比べて、ダイカストは非常に高い寸法精度が得られます。しかも表面が滑らかに仕上がるので、多くの分野で利用されています。
機械的な強度は肉厚により異なりますが、薄厚でも強い製品が得られます。また、単位面積当たりでは薄くなるほど強度が高くなります。
ダイカストの滑らかな優れた鋳肌はメッキや塗装などの表面処理が容易です。
精度が高く、鋳肌が美しく、強度があり、複雑な形状の製品を設計し、作ることができます。また、設計の変更などにも対応できます。
薄い肉厚で、複雑な形状の製品を作ることができます。これは軽量化に大いに役立ちます。
ダイカストは組織が緻密で強度も高いのですが、キャピティ部分の空気や離型剤の気化ガスなどを巻き込むことがあります。近年、これらを改善した技術も開発されたので、鋳巣の派生を少なくすることができます。
緻密で複雑な形状の製品ができますので、ほかの鋳造法の製品に比べて、大幅に加工工数を減らしたり、加工を必要としない製品を作ることができます。切削加工が不必要な製品の場合は、周辺機器及び精密鋳造の技術により、100分台まで可能。また、抜け勾配のない製品です。
ダイカストの金型は制作費が高価です。しかし、ひとつの金型で数万数十万個の製品が作れるので、多量生産を行うことで大幅なコストダウンがはかれます。